日本のワインをダメにしたのは
デパート!?

日本で自由に外国産ワインを輸入できるようになったのは1972年のこと。私たちがワインを自由に飲めるようになって、まだ、半世紀(50年)も経っていないのです。
はじめにフランスやドイツからの輸入ワインを売り始めたのは、デパートでした。その大半は贈答品。当時の日本人にとって、ワインは高級で珍しい飲物だったのです。ワインの知識を持ち合わせていようはずもありません。
今から25〜30年前でも、デパートには多くのワインが返品されてきました。その理由は「カビが生えている」というもの。いい状態で瓶熟が進むと、コルクにカビが生えるということを知らなかったのです。受け取ったお客様は、きっと、「カビの生えている物を送ってきた」と腹を立てたことでしょう。また、「水っぽい」という理由での返品もありました。飲み頃になると暴れていた酸やタンニンが落ち着いて、まろやかになるということを知らなかったのです。ですから、デパートの倉庫には、飲み頃の美味しいワインが次々と返品されてきました。
困ったワイン輸入業者(インポーター)が考えついたのは、低い温度で定温保存をして瓶熟を止めてしまうということ。以来、定温貯蔵庫のワインセラーでの保存が一般化してしまいました。