なるほど、納得!ワイン塾

Q ワインを長期保存するとき、
温度変化が必要なのはなぜですか?

A 液体は温度が上昇することで、熱膨張をします。それはワインでも同じこと。750mlのボトルでは、10℃の温度上昇で体積が3cc増えます。温度が下がれば、もちろんその分、体積が減るのです。
温度が上昇してワインの体積が増えると、増えた分がじわじわとコルクに染み込み、逆に温度が下がると、ビンの外から減った分の空気を取り込みます。これを繰り返すことにより、ワインそのものに酸化還元熟成が起こるのです。

 

Q セラーには
どのような機能が必要ですか?

A 通常、日本で販売されているワインセラーは、ワインを一定温度(12〜14℃)で保管します。しかし、ヨーロッパでは、長期保存にこのようなワインセラーは使いません。ワインを一定温度で保管するセラーはワインクーラー(フランスでは「今日飲むワインの保管場所」という意味でジュール・ド・セラー)と呼ばれ、地下のカーブで熟成させたワインを、飲むために最適な温度にするために使われます。
つまり、“ワインを長期熟成させるセラー”に必要な機能は、地下のカーブのように穏やかな温度変化なのです。ワインに穏やかな温度変化を与えることで、はじめて酸が減酸し、タンニンが柔らかくなり、熟成が進みます。

 

 

Q ワインを保存するとき、
どうしてセラーが必要なのですか?

A 他の飲物と異なり、ワインは唯一、ビンに詰めた後でも熟成(ビン内熟成)します。それは、ワインが生きているからなのです。適度な環境下では何年も生き続ける強い一面がある一方で、紫外線や急激な温度変化に対しては繊細でもあります。
例えば、白ワインは直射日光が当たる場所に30分も置いておくと、茶褐色に変色してしまうほど繊細なのです。そのため、ワインには最適な環境が必要になります。その環境を与えるのがセラーなのです。

 

Q「ワインが熟成する」とは、
どういうことですか?

A 白ワインにも赤ワインにも酸やタンニンがあります。そのため、熟成が進んでいない若いワインを飲んだ時は、口に含んだ瞬間、攻撃的な酸を感じたり、口を収れんさせるような力強いタンニンを感じたりします。
ところが、カーヴ(地下にあるワイン庫)で年間ゆるやかな温度変化を与えたワインにはそれが感じられません。攻撃的だった酸は減酸し、タンニンが柔らかくなるからです。野性的だったワインが、優しく柔らかくなると表現してもいいでしょう。さらに、熟成したワインは、口に含んだとき、口に立体的な味わいが広がり、同じように立体的な香りが漂います。
若々しいパンチが効いたワインが好きだという方もいらっしゃいますので、どちらのワインがいいということではありません。ただ、ワインが熟成すると、このような変化が楽しめると考えてください。